Wednesday, May 02, 2007

サービス業って

空港に行く用事があり、帰りに遅いランチをした。
店には誰もいなく、持ってきた本を読みながら、うどんをすする。
店を仕舞うというので、お勘定を先にしてくれという。まぁ、しかたないか、
とお勘定を済ませる。食べ終わって、水を飲みながら、本を読んでいたら、
急に電気が消えて薄暗くなる。アレッ、停電だ、と思いきや、キッチンに目
をやると煌々と電気がついている。店は仕舞ったので早くお帰りくださいと
いう合図なのだ。
何だか、急に興ざめしてきて、食べたものまでもが、味気なくなり、早々と
店を退散。
店を出たとたんに考えたのだが、サービス業とは何か。
勿論美味しいものを出すことにお店の方は一生懸命精を出しておられるだろ
う。客が、あ~、おいしかった、と満足して帰ることだろうが、サービス業
というのは、味だけの問題ではないのだと思う。総体的なものではないのだ
ろうか。外に出るまで満足感を与え、店を出たとたんまた来ようと客に思わ
せてこそ、サービスの精神が行き届くのではないか。

だから旅館で客を迎えるときの言葉に、「出迎え3歩、見送り7歩」だった
かそんな言葉があったことを思い出した。迎える時より、お帰りになる見送
りの方が大切だというのだ。入ってくる時は、笑顔で迎えるが、帰える時に
は客の背中に向かって、「ありがとうございました~~」だけだと、商業的
なのが見え見え。せめて出口のところまで店の者が来て挨拶すれば、最高
のもてなしだと思うが。

その点、ボクの叔母は接客には徹底していた。
だから上客がいつも付いていた。
客がいつも叔母を助けていた。そこまでの信頼関係を持つことを見せ付けら
れてきたので、どうしてもボクの見方が辛口になってしまう。

申し訳なかったが、いつも置いてくるチップの半分だけ置いて店を出てきた。

0 Comments:

Post a Comment

<< Home