ひめゆりの塔
まだ幼かった頃、日本が世界大戦で調子が良かった頃に撮影された映画を
観て、血が踊ったのを覚えている。ボクも大きくなったら軍人になる、大将に
なる、とあの当時の男の子たちの夢であった。
ところが戦後に見た映画は悲惨なもので、「きけ、わだつみの声」なんていう
映画は観ていられなかった。ほんの数年の間にこれほど世界が変わるとは。
“ひめゆりの塔”(Himeyuri Peace Memorial)は悲しい物語だ。
まだうら若い学校の生徒たちが戦場に駆り出され、男は銃をもって戦い、
女子は銃後の戦いに駆り出された。学徒隊を編成して女学生達、沖縄師範
学校女子部、沖縄県立第一高等女学校の生徒222人と教師18人が那覇市
南風原の沖縄陸軍病院に配属された。
睡眠時間も殆どない状態で、負傷兵の看護、死体埋葬に明け暮れた。
陸軍病院に配属された教師・学徒240人中、136人と在地部隊その他で90
人が亡くなった。
わずかな生き残りの方達の生の証言が「ひめゆり平和祈念資料館」で聞け
る。
何の疑念も抱かせずに、むしろ積極的に戦場に向かわせたあの時代の教育
の恐ろしさを忘れてはならない。
「主を恐れることは 知識のはじめである」
箴言1章7節
戦時中、イギリスの将軍と日本陸軍の大将が膝詰め談判をした時、
イギリスの将軍は、「我々は神以外恐れない!!」と言った。
日本軍の大将は、「我々は神をも恐れない!!」と言った。
なんと言う違いだろうか。
神を恐れない傲慢で不遜な態度は人を滅ぼす。
世の親たちは、自分の子供達にどんな教育をするか。
国の存亡は親の教育に掛かっている、と言ったら言い過ぎか。
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