16年目の約束
16年目に約束が果たされた。
1989年に始めて腹部の手術をしたときのことだ。
ICUで意識朦朧としていた時、友人が見舞いに来てくれた。
物も喋る事が出来なかった状態だったが、かすかに彼が見舞いとして持ってきた<寿司折り>が目に入った。
ICUに寿司なんて食べれる訳がないのに!!
こちらは口から2本も管を通し、色々な所に管がワンサとついていて、まるで植物人間の状態なのに、寿司とは。
それ以来、事ある度にこの事を話題にしてきた。 「寿司を見せるだけとは何事か」「わかった、わかった、寿司をご馳走するよ」と16年間言い続けていたにもかかわらず、実現しなかった。
今回退院後彼はその約束を遂に果たし、物凄い量の寿司を持ってきた。
2日にわたって4人で食べた。 堪能した。
彼の誠実さを噛み締めながら・・・、美味しくいただいた。
彼も肩の荷が降りたことだろう、もうしつこく言われなくて。
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