Wednesday, April 30, 2008

シャバに出る

新生児退院す。

何処の病院でも同じか知らないが、この病院では赤ん坊が生まれたらすぐに
足にアラーム(警報機)の機器をつける。
部屋から赤ん坊が出たら、すぐに部屋の警報機が鳴り出す。天井には探知
機がある。
エレベーターの前に来ると、エレベーターは即座に止まり、ビュンビュン、
ジャンジャンと警報機が鳴り出し、気がおかしくなるくらいの音らしい。
赤ちゃんが正式な手続きをしないで運び出されると、そうなるらしい。
これは何処の病院でも新生児が無断で持ち出された過去の苦い経験からの
知恵に違いない。

花瓶に入れた花を持ってエレベーターに乗ったら、見知らぬご婦人が、
「アラッ、綺麗なお花ね」と言ったので、「ええ、赤ん坊が生まれたのです」
と言うと、「それはおめでとう」「いや、ボクの子じゃありません、ボクは
そんなに若くありませんから」「・・・・・・・」と笑みを返して寄こした。
なんと言ったらよいのか、相手も困ったのだろう。
若作りではあるがよく見れば確かに若くはなさそうだ。ジーパンにピンクの
シャツじゃ、年も誤魔化されるだろう。
それに白髪もあるし。
明日はボクの70の誕生日。確かに若くはない!!

新しい命の誕生は尊厳に満ちて、誰にも嬉しいものでもある。
お母さんも元気で何より。
赤ん坊にとって初めて吸うシャバの空気はどんなだったのだろう。

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