Friday, April 25, 2008

慌て得

近頃、しょっちゅう病院に行く。
83歳になる方を訪問して欲しいと言われた。
頑固そうな爺さんで(Sさん)、気難しそうであった。
一日目は挨拶だけして、それでも短くお祈りして帰った。
そうこうしているうちにだんだんと心を打解けてくださって、色々な事を話
してくださるようになった。

ある日娘さんから泣きながら電話がかかってきた。
ドキッとして、良く聞き取れないので、最悪の事態が起こったかと急いで
病院に駆けつけた。
Sさんはベッドに苦しげに横たわっておられ、娘さんの姿が見えない。
チョット慌てた。
何しろ、今まで10回以上は訪問しているが、一度も福音を語っていない。
今日しかない!!
そこで初めて福音を語った。一気に喋った。
途中で娘さんが入ってこられた。
「お父さんは、イエス様を信じられましたよ。」と言ったら、良かった、
よかった、と言って泣いて喜んでおられた。
今洗礼を授けてもよろしいか? と娘さんに尋ね、承諾を得た。
Sさんにも言ったら、首を縦に振られた。
何も用意をしてこなかったので、紙コップに水を入れて、病床洗礼式を
執り行わせていただいた。 
ハレルヤ!!

翌日行くと、3人の娘さんたちが来ておられた。
翌々日には、義妹の方も来ておられた。
今晩親戚の方もみなさん来られると言うことだった。
皆さん揃われるのだったら、何も慌てて洗礼式をしないでも、皆さんが
揃った所で、洗礼式をすればよかったと、一寸慌てすぎた事を反省した。
ボクはてっきり、彼には時間がないのだと思ったからだ。

洗礼式から4日経っているが、だいぶ弱っておられた。
あの日は慌ててしまったが、やはりすぐに洗礼式をしてよかったと思う。
「慌て損」と言うのがあるが、時には慌てることも良いものだ。

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