Friday, September 15, 2006

ユダヤ人博物館

今日、Museum of Tolerance(寛容の博物館)と言うユダヤ人の博物館に行
き非常に感銘を受けた。
勿論ホロコーストの事を展示してある訳ですが、まず施設が立派です。
入って出るまでひとつのテーマがあります。それは「憎しみのもたらす結果」
と言う事です。

「マミー、これ買って!!!」と子どもがすねたとします。お母さんが「マミー
の言う事を聞かない子は嫌いよ!!」とよく言います。
言論の自由ですからこれが赦されます。
ところが大勢の人が「お前は嫌いだ!!」と言ったらどうでしょうか。
これは集団的いじめでもあり、差別であり、或いは軽犯罪になるかも知れま
せん。
その様にだんだんと「憎しみ」「憎悪」がエスカレートして殺人になり、
それの究極がテロとなります、と言うところから始まる。

最初の扉が二つあって、一つにPrejudiced(偏見を持っている人の扉)、もう
一つにUnprejudiced(偏見を持っていないと思う人の扉)があり、最初から
試される仕組みになっている。あなたはどちらから入りますか?

言論の自由がどこまで赦されるのかと言う事を考えされる。言論の自由とは
何を言ってもよいのかと言うこと。或いは規制されるべきなのか。
また、我々の身近な所謂ヘイトクライム、人種差別(Hate Crime)から来る
暴行、レイプ、殺人、爆破・襲撃事件、等へと展開、さらに世界の子どもの
何人ぐらいが兵士として戦争に駆り出されていると思うか、内戦により孤児
となった子供達が奴隷として人身売買されていると言う事実があると思うか、
など等、ただ単にユダヤ人600万の虐殺に留まっていない。そこに至るまで
のごく普通の人間が持っている小さな「憎しみ」がもたらす結果を思考させ
る全体的なプログラムは非常に良く出来ている。

どんな些細な「憎しみ」もどのように発展してゆくかわからない。
恐ろしい結末になり兼ねない。

小さな旅でしたが、非常に有意義な時を過ごしました。
世界中を回ってこのような博物館は見ているが、ここのが最高に良く出来て
いますと、同行の黒田禎一郎先生が感心しておられた。お墨付きの物です。
日本語で案内してくれる人がいる、山本真美子さんを指名すればよい。
ちなみに大人料金が$10.00、シニア(62歳以上)$8.00の入場料は価値
がある。

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