Friday, March 03, 2006

「宣教への思い」

韓国で脱北者のために働いているM宣教師の話を聞く機会を得た。話には
聞いていたが、壮絶なその働きに息をのむ思いであった。 60歳を超えた
アメリカ在住の韓国系牧師が、自らは川に溺れ死にながらも、脱北者たち
の命を助けた。
折角助けられたにもかかわらず、中国で奴隷のような生活を強いられ、
それでもご飯が食べられるからと、その生活を忍従している。女性は年令
関係なく、ほとんどが人身売買の対象になっている。
私も一度写真を見たことがあるが、飢餓のために栄養失調で背が伸びず、
大人なのに子供のような身長しかない。
北から逃げてきても、決して彼らが描いてきたような夢のような社会では
なかった現実に溶け込めずに苦しみ、殺傷事件を起こす。
テレビで見たあの衝撃的な映像・・・中国の日本領事館に逃げ込んだ一家が
中国兵によって引き戻されたあの事件は世界中に知れることとなり、中国も
止む無く彼らを解放した。
一度は助けられた事を喜び、神学校に行って苦しんでいる同胞に福音を延
べ伝えると決心したにもかかわらず、いつの間にか堕落して信仰さえ捨てて
しまう。

膨大なお金と命をかけて援助しても、決して感謝されることなく報いの小さな
その働きに、時には何のためにこんな仕事をしているのだろうかと、フト思う
こともあるそうだ。

しかし今なお、飢餓と圧政に苦しむ無実な人々が大勢いるという事実と、
迫り来るイエスの愛に押し出されてこの仕事に従事しておられる大勢の方
たちがいる。

宣教への思いが熱く湧き出てくる。

アメリカや日本にいて例え財政的に苦しい生活をしている我々も、彼らの
比ではなく、加えて私達には自由があり、この自由の重みは何にも代え難い
ものである事をもう一度認識したい。
イエスは私達のために身代わりとなって死んで下さり、それにより、永遠の命
を与えられ、真の解放を与えられたのだ。
なんという神の恩寵、なんと幸いなことだろうか。

どんな小さなことでも、宣教の働きに参与させていただこう。

『まことに、あなたがたに告げます。あなたがたが、これらのわたしの兄弟
たち、しかも最も小さい者たちのひとりにしたのは、わたしにしたのです。』 
(マタイ25:40)

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