Tuesday, December 13, 2005

一期一会

いまどき珍しいタクシーの運転手だった。
とにかく最初から最後まで喋りっ放し。
京都でのことなので、観光案内から始まった。 

鴨川を沿って走ったので、川や沿岸にある建物や料亭の歴史、京都大学にまつわる裏話、東海道五十三次、日本女子マラソンの発祥、そしてご自分の職業歴を詳しく、最後にはご自分の生い立ちから家族、兄弟、親戚間での出来事などなど。

20分の間に彼の一生涯をざっと一通り聞くことが出来た。

20分で60数年分だから、走馬灯どころか、ロケットより早い。

人の一生には重みがあるものだ。 

一度しか会わない人の歴史であっても聞き流せばそれまでのこと、じっくり腰を据えて聞くと感慨深いものがあって、感動すらしてくるから不思議だ。

30数年付き合っている家内のどれくらい知っているだろうか、フト、考えさせられた。

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